ひぐちばら園

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季節の変わり目は品質と収量のトレードオフ

10月も半ばに入りすっかり秋めいてきましたね。
今回はひぐちばら園品質向上のお話です。

 

ひぐちばら園のハウスの中も夏とは様変わりし、冬に向けてどんどん品質がよくなってきています。
品質がよくなるとは、具体的に言うと、茎(ステム)が長く、太くなりしっかりして
花の発色がよくなり、ボリュームが増してくることを指します(他にもいろいろありますが)。

 

 

ひぐちばら園のハウスの中は、バラたちが元気に育つ様に特別な環境になっています。
温度を25〜27度ぐらいにあげ、湿度は80%程度、CO2濃度も420ppm
(外気より10%程度高い濃度)を保つ様にいろいろな機械やセンサーを駆使して
環境制御をしながら、バラを育てています。
バラ栽培って意外と理詰めなんですね。

 

 

秋になると天気がよくても、日射量は1年のうちで一番低いのです。
晴れると当然ハウスの中は暑くなりますが、あまり遮光(カーテンで光を遮ること)
すると、返ってバラにとってはマイナスになってしまうので、どのタイミングで
遮光するか、カーテンを開けるか悩みどころの一つでもあります。

 

 

経営的な話をすると、あまりに品質重視をして、立派なバラを作っても
収量が極端に減ってしまったら経営的にはマイナスになってしまいます。
そもそも花もでっかければいいってわけでもないし、茎(ステム)も
太ければいいと言うわけでもありませんし。

 

ひぐちばら園では、市場に出荷する上で1年を通して「安定出荷」することを目指しています。
どの時期、どのタイミングで買ってもいつもと同じ様に使えるバラ、と言うのが
花屋さんにとって理想であるからです。
また、いつでも市場に安定的に供給することで、必要な花屋さんになるべく買いやすい
様に心がけています。

 

 

口で言うのは簡単ですが、1年を通して品質、収量を安定的に出荷すると言うことは
とても大変なことです。常に環境制御と睨み合いをしながら、細かなコントロールが
求められるのです。
まだまだ勉強中なこともありますが、これこそプロフェッショナルな匠の技に
つながると信じて、日々研鑽を重ねながら仕事に取り組んでいます。

 

 

今回の挿入した写真は、ひぐちばら園のハウスで育つバラたちの様子を撮影した
ものです。どれも元気に育ち、ムラなく安定的に育っていることが少しは
わかっていただけるのではないでしょうか。

 

 

今回は、ちょっと専門的なお話になってしまいましたが、こういう努力もしてるんだぞ、
と言う生産者側から情報提供でしたww

 

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